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料理の本棚

川津 幸子

企画編集者/川津さんが手がけた有名料理研究家の本と、著者として表舞台に飛び出してきた川津さんの本達を見比べると面白いです。
2003/09/28(Sun)

私の料理関係の読書歴は、
     
  • 1991〜1996年が集中して読んで、作っていた時期。  
  • 1997〜1998年で少し落ち着き、  
  • 1999〜2002年の四年間は、料理本は一切読まなくなってしまっていた。
ただ、この最後の四年間は、料理とは全く異なるジャンルの本を大量に読んでいて、かつ料理をまったくせず、他のことに集中していた。つまり興味が料理から完璧に外れていた訳だ。この時期、OPEN KITCHENのMailing Listはクローズし、OPEN KITCHENそのもののクローズまでも考えていた位だ。継続するのは費用的にも、費用以上に精神的に非常に苦しかったが、なんとか墜落寸前の水面スレスレの飛行を続けていたような状態だった。

その間の読書歴がスッポリ抜け落ちており、料理本の動静は知らない。その後、ボチボチ料理関係の本を見はじめて目にとまったのが、「あ、おいしい。」と「わ、かんたん。」だった。この本で初めて川津幸子さんを知った。そして奥付を見て、一気にある種の問題が氷解した。

栗原はるみ、山本麗子、井上絵美 そして澤雅子。これら料理研究家の本達に共通する何かがようやく解ったのだった。これらの本達の共通項が「企画編集者=川津幸子さん」だったのである。レシピは著者の作品であるが、紙面構成、コメント等は川津さんが手がけていて、だからこそ、共通のテイストがあったんだ、と納得した。

川津さんの作品は、企画編集者としての裏方時代と、著者としての表舞台へ飛び出してきた時代の2フェーズある。書籍、インターネットで私が調べた結果を、以下に簡単にまとめてみた。


企画編集者年代著者

ごちそうさまが、ききたくて。/栗原はるみ1992/11
もう一度、ごちそうさまがききたくて。/栗原はるみ1994/10
101の幸福なレシピ/山本麗子1994/12
1995仏エコール・キュリネール国立料理学校
101の幸福なお菓子/山本麗子1996/10
そして、料理に恋をする/井上 絵美1996/12
おいしいおいしい招待状/井上絵美1997/12
キッチンで逢いましょう/澤雅子1997/11
1998/12あ、おいしい。
わ、かんたん。
1999/12いつもキッチンからいいにおい
2000/11100文字レシピ
2001/05今日のごはんは?―もう悩まない。(共著:渡辺あきこ)
2001/11ビンボーDeli.
2003/08いつも、みんなの来るときはさあ、腕まくり
2003/08ごはんよ、急げ! 夕ごはんまで、1時間

*: 太字で表示している本は所有している本で、Amazonへリンクしいます。

「あ、おいしい。」と「わ、かんたん。」の二冊は、企画編集に携わった山本麗子、井上絵美そして澤雅子さん達と、 そして「今日のごはんは?―もう悩まない。」の共著者である渡辺あきこさん達が料理担当し、企画をした川津さんが「著者」として全面に飛び出してきた本だ。いってみれば、これら料理家の美味しいレシピを集めて再構築したようなもので、最初この本たちを手に取った私は、どこかで見たことがあるレシピがおおいぞ、と感じたものだった。事実、「あ、おいしい。」では、次のように川津さんは書いている。

 ...でも、あるとき、友人の一人が、「料理の本って、買っても、作りたいと思う料理って、1品か2品しか載ってないのよね」と言うのを耳にしました。料理の本を作っている身としては、うーん、申し訳ない、せっかくお金を払って買ってもらったのに、もったいないなあ、と思った。(途中省略)、うちの料理というのは、わたしが、料理研究家の方々と仕事をしたり、プロの料理人に教えてもらった中から、これぞと思うものを集めた、いわば、「いいとこどり」の料理なのです。...
「はじめに」p.2〜3から引用

川津人脈のお勧めレシピが一堂に会しているお得な本である。

「ビンボーDeli.」「100文字レシピ」は簡単料理志向である。「ビンボーDeli.」では、家庭料理の定番といってもよいような青淑肉絲(チンジャオロウスー)、酢豚、おでん、ポテトサラダや中華丼なども紹介されていて、料理をはじめたばかりの方に向いている。「100文字レシピ」は、少し定番からはずれた目先が変わった料理や、ちょっとしゃれた風のレシピの紹介となるが、簡単というキイワードははずしていない。

この二冊の中で川津さんが強調しているのは、「調味料はいいものを使おう」ということだ。私も、同様のことを1995年に私の料理論/材料技術触れている。もっとも私は、丸元淑生さんから徹底的に感化されたのだが。

調味料は大事である。この良し悪しで料理は随分異なってくるので、ここだけは手を抜かないで欲しい。

さて、前回upした澤雅子さんのキッチンで逢いましょうで紹介したアマトリチャーナだが、現在(2003/9時点)は、この本は入手できない。このレシピは、川津さんの「あ、おいしい。発表します。家庭料理の、ベスト107皿」p.12-13に再紹介されている。このレシピのためだけに購入しても損はない。お勧めする。

 Amazon.co.jpアソシエイト


関連リンク: 川津さんの友人かつ読者である寺田さんが開いている川津幸子さんを応援するサイト

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