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料理の基本

ダシの取り方

今時かつお節から削ってダシをとるのは珍しいらしい。市販の花かつおも便利だが、大量に使おうとすると結構なお値段になる。
ここはひとつ原点に戻ってたまにかつお節を削ってみたらどうだろう(^^;)。
dashi_m.jpg

我が家の鰹節削り器。手前をよく使用。

撮影:1997/04/05、作成:1997/05/11

参考文献:
  1. 船瀬俊介,「自然流だし読本」,p179 農文協 (1990),\1,300
  2. 丸元淑生,「新・家庭料理(家族をヘルシーにする)」,p68-69 中央公論社,暮しの設計170,発行1986/6/1,\1,960
  3. 小林カツ代、「おかずの基礎-ぶっつけ本番でコツがわかる」,p.104 主婦の友社,(1991),\1,200

和食におけるダシは必須材料であり、ダシが効いていないとどうしても醤油や砂糖などを大量に使ってしまい勝ちだ。一度たっぷりのかつお節でとったダシ汁を使って料理をしてみて欲しい。ダシの偉大さを身をもって感じとることができるはずだ。我が家定番の大根のピリカラ煮はこのダシ汁の差が如実に出てくる。お湯でごまかさないで是非ダシを使って作ってみて欲しい。

ダシに関する文章は丸元さん(2)の本のP.68が格調高い。また船瀬さんの本はまるごとダシ論が展開されており、一読に値すると考える。うんちくはこれらの本におまかせしたい。

またダシは上記文献でも触れているが、数日ならば冷蔵庫でのストックも可能であるし、キューブ状にして冷凍保存も可能であるので、面倒であれば大量に作成してストックしておくのも手である。ただし風味は欠けるので、吸物用などには無理かもしれない。

材 料 (4人前)

材料我が家船瀬丸元小林
削り節約100g80g160-200gひとつかみ
(菅原注: 約30〜40gか)
昆布約30cm 16cm 
10カップ8カップ10カップ4〜5カップ
その他 純米酒1/4カップ  
我が家と文献での配合を上表記す。かつお節ならびに昆布の量がまちまちである。昆布にしても身の厚い利尻昆布と薄い日高昆布ではまた量がおのずと違うのは当然としても結構差がある。私は面倒なので購入時の長さのもの(30cm)をそのまま入れてしまう。昔は利尻昆布を問屋から購入していたのだが、なんせ高い。日常的な価格の日高昆布に現在は落ちついている。鰹節は本場鹿児島からの取り寄せ。本格的な枯れ節ではなくて途中工程を省略した安い物を使用している。丸元さんのように200gとなると本当に「うそっ」という位大量のダシをいれないといけない。通常は削るのが面倒なので目分量でほぼ同体積程度の量を削って入れている。この分量は適当で良いと考える。

注意: 冷蔵保存する場合は塩を小匙〜1/2程度入れておく。


時間画 像コメント




30
下準備
 

ダシを作ろうと思い立ったらまず昆布を水に入れて置こう。朝作るのであれば前の晩に、夜作るのであれば朝に入れておくのが望ましい。常温の水に浸しておくことによって昆布のエキスをゆっくりと引き出せる。急ぎの場合でも20〜30分はおいて、最上段右写真位までは戻したい。ちなみに昆布は等級が一段下がるこどに価格が20%ずつ下がる。購入するのであれば、一等品を1kg程度まとめて購入すると安くあがる

次に鰹節である。普段は「かさ」で管理しているが、今回のレシピup用に初めて重量を計ってみた。約100g程度。実用的には削った鰹節の体積「かさ」が、水の体積とほぼ同等程度となる目安で充分と考える。それでも結構な量を使う。この程度であれば、削るのに5分もかからない。ポイントはよく削れる鰹節削り器を準備することだろうか。道具はいいものを選びたい。




3
火にかける
 

昆布がもどってから中火にかけ、昆布の表面から小さな泡が出始めたら昆布を引き出す。沸騰しても昆布をいれておくと昆布臭くなってしまうので、お湯が沸騰する前に引き出すのが肝要だ。長時間昆布を水につけておいた場合は、お湯になる前の状態で引き揚げても構わない。充分エキスがでているはずだ。

お湯がグラッときた時点で鰹削り節を入れる。お湯がわずかに揺らぐ程度の弱火にして3分。あるいは火をとめてしまっても構わない。むしろその方がいいかもしれない。その間に表面に出てくるアクをこまめにとる。

最後は私の場合網杓子で漉す。物の本ではよく「布巾を使ってキレイに漉す」とあるが後始末が面倒なので簡単にしている。毎日の家庭料理で手間のかかるプロ並の技術を適用していたら、私はとても料理を続けることはできそうにもない。


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Contents copyright 1997 Mitsuo Sugawara